チリ産サーモンは偽物?現地の人があまり食べない理由【チリ在住者が解説】
日本でも人気の食材であるサーモン。最近ではスーパーでもチリ産のサーモンをよく見かけるようになりました。
今回は、日本でも見かけることの多いチリ産サーモンから、チリ人の魚の認識についてお伝えします。
チリ産サーモンは偽物?
筆者は現在南米にチリに住んでいるのですが、
チリ原産で日本でもおなじみの食材のひとつと言えば、サーモン。
鮭は日本人が大好きな魚の1つであり、
朝食メニューやおにぎりにもよく使われていますよね。
日本でもありふれた存在であるチリ産サーモンですが、以前、チリ産サーモンに関する記事を見つけました。
内容を見てみると、
「チリ産サーモンはまがいもの。あれはマスだ!」
「日本人は騙されている!」
というもの。
ふーむ…なるほど!!
そもそもチリ人はあまり魚を食べない
西側一帯が海に接しているチリは、魚や魚介類の収穫も豊富の国。「さぞかし、毎日お魚が食べれるんだろうなぁ」と思いきや、現地の人はそれほど魚介類は食べません。
そもそもチリの街中に肉屋があふれる一方で、魚屋は1、2件ほど。
種類も、ハマグリ、ムール貝、「ぺスカード(スペイン語で言う魚のこと)」、たまにメルルーサがあるくらいで、
種類はそんなに豊富でありません。
そして、何より肉類よりもお高い…!!
チリ人がもともと魚より肉が好きな人が多いため、そんなに水産物はそんなに人気の食材ではありません。
(首都のサンティアゴや漁場のある南部、海に面した街では、もう少しよく食べられているイメージです。)
チリ人の魚の摂取の仕方は…?
一般庶民クラスのチリ人が、どのように魚を摂取するかというと、手軽で人気なのが、日本でも人気のサバ缶です。
サバ缶を肉の代用にして、トマトソースパスタにしたりエンパナーダ(ミートパイのようなもの)にしている家庭が多いようです。
私も生鮭が高いときは、サバ缶を利用します。
サバはスペイン語で「jurel(フレル)」と言うのですが、
食料品で「フレルの缶詰ください」と言っても、まず通じないです。
「え?」とか「はぁ?」という返答ばかり。
「そこの棚に置いてある赤い缶のことだよー!」と伝えて、このときは、ようやく購入できました。
チリ人は魚のことを全て「サーモン」と呼んでいる
チリに住み始めて少し経ったときに気づいたのが、チリ人が「サバ」のことを「サーモン(スペイン語でサルモン)」と言っていること。
サバ缶のサバのことを「サルモン、サルモン」と言っています。
あまり魚を食べる機会がないのか、そもそも興味がないのか…、魚=サルモンという人が多いです。
そして、私もいつしかサバ缶を買うときは、サルモンと言うようになりました。これでバッチリ購入できています!!
あんまり細かい事は気にしないのがチリ人だけど、今回の、チリ産サーモンの記事を見て、「こういう価値観の違いも影響しているのでは…?」と思いました。
チリは川でマス釣りする人が多いのですが、人によってはこちらも「サルモン」と呼んでいます。 確かにマスってピンク色をしていて、サーモンに似ています。
もちろん食品を輸出する以上、関税など色々細かい規則を通過しなければいけないので、すべてのチリ人の認識だけが原因ということはないかと思いますが…
とりあえず、チリの一般人の認識は魚=サルモンなので、
悪気はないのかもしれません。
チリのサーモンや薬漬けかどうかは否定できない
チリ人にとって、日常的に食べられている物ではないので、詳しいことは分かりません。
ただ、鶏肉に限って言えば、現地の「成長ホルモン剤」の利用が噂されています。
ヒヨコからニワトリになるのは、およそ半年といわれています。養鶏工場の内部告発によれば、チリのヒヨコは3カ月ほどで、出荷できるほどになるそう。
確かに、チリの鶏肉は筋肉隆々です。若者の平均身長もぐんと伸びています。
養鶏企業によれば、ヒヨコの成長が早くなったのは「エサなどの飼育環境が改善したから」だそう。
ありえないですよね…?
と思いつつ、今日も食卓で鶏肉を食べています。
まとめ
話が反れましたが…、ネットでは「チリサーモンは危険だから現地人は食べない」という記事を見かけることがありますが、そんなことはありません。
単に、肉好きが多いのと魚が高いからということです。
いつか漁港に行ったら、真偽を記事にまとめたいと思います^^